5分でわかる!!子ねこ育て
もっと知りたい!猫の気持ち
感情の共有
猫は人間と気持ちを共有できます。
猫の脳の構造は、喜びや親愛、怒りや恐怖などの感情面は人間の脳と同じに出来ているのです。
人間に何かして欲しいとき、可愛く鳴いて甘えたりおねだりしたりします。
でもこれとは別に、猫には独自の感情表現が数多くあります。
全身を使ってさまざまに気持ちを表現しますが、これらはもともと猫どうしのコミュニケーション用に使われてきたものです。
これらを理解してあげることで、今の猫の気持ち、感情が分かり、より深いコミュニケーションをすることが可能になります。
無理して憶えなくとも、日々の生活の中で理解できる事も多いですが、より早く、より深くあなたの猫を理解する為にご覧下さい。
〈よくある感情表現〉
- 人が帰ってきたらしっぽを立ててあいさつします。「お帰りなさい」の気持ちです。
- しっぽを立てる事に加えてお鼻でちょん、とあいさつすることも。猫はにおいを嗅ぐことでいろんな情報を得ています。おしり周りを嗅ぐのも同様で、年齢・体調まで分かると言います。
- のどをゴロゴロ鳴らしたり、前足を交互に踏み踏みする動作は満足の気持ちです。前足を交互に踏み踏みする子猫の頃、母乳が良く出るように前足で押したり、お乳を飲んで満足げに喉を鳴らしていたなごりです。親近感や信頼の気持ちのあらわれです。
- 抱っこした時、手を突っ張って顔をそらします。拒否の気持ちで、「いやだいやだ」と言っています。
- ペロペロなめてくれるのは感謝と愛情の気持ちです。甘噛みした後ペロペロとなめてくれたりする子もいます。
- 撫でられて気持ちよさそうにしている時に急に噛んだり、ねこキックをしてくる事がありますが、これはじゃれているだけです。甘えの気持ちの表れですので驚いたり叱ったりしないで、むしろ撫でてあげて下さい。
- 頭をすりつけてきたり、あたまをゴチンとぶつけてくるのも友好的な気持ちの意思表示です。頭をこすりつけてくるのは、仲間ににおいをつけて安心するため。猫は他にも口の脇、しっぽの付け根、爪の間などからもにおいを出します。といっても猫ほど鼻がよくない人間には、そのにおいは分からないのですが(笑)腰を高く持ち上げるのもにおいつけになります。
- 動揺すると身体を舐めて毛づくろいを始めるのは、落ち着こうとしているのです。
- キャットフードをしまってある場所で、甘えとも不満ともとれる鳴き声をだすのは、おねだりの気持ちで「ごはんちょうだい」と言っています。
- この姿がたまらないという猫好きの方も多いのは、「香箱を組む」と言われる猫独特のスタイル。身体の下に手足が隠れ、すぐには立ち上がれない座り方のことです。安心の気持ちでリラックスしています。
- お腹を見せて仰向けになるのは、かまってほしい気持ちのときのおねだりです。
- 伏せてお尻を振り、飛び掛るのは、相手を狩りの獲物に見立てています。おもちゃで遊んでいるときに良く見る事の出来るスタイルです。
- 背を向けるのはすねたとき。鳴いているのにかまってもらえない、怒られた時など。
- 顔をそらすのは、ごまかしています。しらんぷりの気持ちです。猫は視界に入らなければ無かった事にという、上から目線ルールを持っているのです。
〈部位別の感情表現〉
・しっぽ
- 立てる
→ごきげん、うれしいの気持ち。 - おおきくゆっくりふる
→大きく波打つように振るときは満足。声をかけてゆっくり振るのは友好的な気持ち。 - 先半分を早く振る
→動揺・不満・イライラの気持ち。 - 大きく激しく振る
→素早く、激しく振る時は怒っています。気持ちをなだめてあげて下さい。 - 倍の太さに膨らむ
→脅威に対して警戒・興奮しているときか恐怖の気持ち。 - 脱力して垂れる
→リラックス、寝ている - 巻いて隠す
→不安、防御、失意の気持ち。
・耳
- 前方外側を向いているとき
→くつろぎの気持ち。 - そばだてて周囲の音を聞く
→警戒の気持ち。 - 伏せる
→心配、おびえ、防御の気持ち。 - 半分寝て裏側が前を向く
→攻撃的な気持ち。
・目
- 見開いている
→警戒の気持ち、情報収集をしている
・ひげ
- まえむき
→好奇心、積極的、自信、、攻撃の気持ち。 - 垂れる
→消極的、防御、リラックスの気持ち。
・体勢
- 前足をくんで座る
→安心の気持ち。 - 無防備な格好で横たわる
→リラックス、信頼の気持ち。 - 背を丸める
→威嚇(+ななめ飛びのバリエーションあり) - 身をかがめる
→飛びかかる直前or攻撃されないよう怯えている - 後ろ足に体重をかける
→警戒の気持ち。
・毛
- 全身を逆立てて背を丸め大きく見せる
→威嚇・恐怖の気持ち。
・鳴き声
家で猫がおしゃべりする時は、人(あなた)の関心を引き、自分の欲求を満たしたい時。
それに応えてあげれば猫も満足が得られ、さらに深い信頼関係が得られます。
大事にされている猫は、とてもおしゃべりなもの。
甘えたり、催促したり、不満だったり、満足だったり、いろいろしゃべります。
下記のうち、注目の鳴き声だけが対人間用で子猫のときの言葉が由来といわれています。
そのほかの鳴き声は全て対猫コミュニケーション用の言葉です。
声音にかんしては文字で表記しても分かりづらい為、ここでは鳴き声の種類のみ紹介します。
あたなの猫の声音を把握してあげて下さい。
- 注目の鳴き声
→人(あなた)にかまってほしいときに出します。甘えた声です。 - 怒りの鳴き声
→ケンカのときの怒り騒々しい声。「シャー」や「フゥー」と言います。 - 喜びの鳴き声
→ゴロゴロのどを鳴らします - 恐怖の鳴き声
→しわがれ声と言われていますが、私は未だ聞いたことがありません。 - 苦痛の鳴き声
→怪我をしているときに出すと言われています。
このほか、母猫が子猫を呼ぶ鳴き声や、獲物を前にした時の鳴き声などがあるそうです。