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猫パルボウイルス感染症について

猫の健康のこと: 2018/08/09

こんにちは、ねこ生活アドバイザーのかばきみなこです。

 

ここ数日、ネットニュースやSNSで大きく取り上げられた

有名猫カフェの「パルボウイルス感染」

あちこちで不安や心配の声が上がっています。

今日は猫パルボウイルス感染症について、ここは重要という部分を

抜き出してお話したいと思います。

「猫パルボウイルス感染症」とは、非常に伝染性や死亡率の高い病気です。

感染した猫の、糞や尿、唾液に猫が接触することで感染します。

別名「猫汎白血球減少症」や「猫ジステンパー」とも呼ばれることもあります。

とても恐ろしい病気ですが、予防法がちゃんとあります。

 

それはワクチン接種です。

猫パルボウイルスは3種混合ワクチンで予防することが可能です。

とにかく感染しないようにすることが大切なので、一番の予防法である

ワクチン接種をきちんとしておくのがポイントです。

 

猫パルボウイルスに対する免疫は、一度獲得するとほぼ一生涯にわたって

継続すると言われていますが、感染しないよう万全を期すためには、

1年おきに追加のワクチン接種をするのが良いとされています。

 

猫パルボウイルス感染症は、ワクチン接種をしていない

免疫の無い個体への感染率はほぼ100%といわれ、

とくに体調が不安定で体力が落ちている幼猫の死亡率は75~90%になるという

データもあるほどです。

 

そして困ったことにウイルスはとても環境抵抗性が強く、

ウイルスが糞や尿として体の外に出ても、半年~1年以上も生存すると言われています。

猫が道を歩いているだけで感染してしまうこともあると言われ、

また、人の服や靴にウイルスが付着して持って帰ってしまう場合もあり、

完全室内飼育の猫でも感染する可能性は十分あります。

 

更にやっかいなのがこのウイルスは消毒液にも抵抗力が強く、

アルコール消毒薬や熱湯をかけても死にません。

最も、効果的な消毒薬は塩素系の消毒薬です。

食器やトイレ容器、布製品、人間の洋服、室内の清掃などには

商品名でいうとハイターやブリーチなどを使うと良いそうです。

 

猫パルボウイルス感染症の主な症状は、

発熱、元気・食欲がなくなる、激しい嘔吐、下痢・血便などです。

血液検査を行うと白血球の減少が確認されます。

死亡率がとても高く、多頭飼育をしている場合、1匹感染するだけで

全頭感染してしまう恐れがあることも頭に入れておきましょう。

 

そしてもし、お家の猫ちゃんの症状が、猫パルボウイルス感染症かも?と疑われる時に、

とても重要な注意点があります。

 

通常ならとにかく早く動物病院へと言いたいところですが、

このウイルスの場合は感染力がとにかく強いので、病院にとっても最大の敵です。

感染猫を触った手であちらこちら触ると、様々な場所にウイルスが付着してしまいます。

 

動物病院の外来、入院中の他の猫ちゃんに感染させない為にも、

この病気の症状が疑われる場合は、病院に行く前に必ず電話をかけ、

症状を詳しく伝えて、病院からの来院や待機の指示を必ず守って下さい。

 

現在、猫パルボウイルス感染症に効果的な治療法はありません。

その為治療は症状を和らげる対症療法が行われる場合がほとんどです。

 

二次感染を防ぐ「抗生剤」や、ウイルスが体内で増殖することを抑え免疫を高める

「インターフェロン」の投与、嘔吐や下痢よる脱水や失われた電解質を補うための

「点滴」などの治療が行われます。

 

そして、感染した場合、特効薬はなく、猫自身の免疫力を維持するために、

インターフェロンの投与、また嘔吐や下痢により失われた体内の水分や

電解質(ナトリウムや塩素などのイオン成分)を補給するための点滴治療や、

腸内細菌による二次感染を抑制するための抗生物質投与などが行われます。

 

今回、このように記事、文章にしてみるとこの感染症の怖さと

最大の予防法であるワクチン接種の必要性を改めて再確認しました。

なので再度言います、猫パルボウイルス感染症の最も有効的な予防法は、

「混合ワクチン」の接種です。推奨される3種ワクチンの中に含まれており、

定期的なワクチン接種を行うことで、ほぼ確実に予防することができます。

皆さんもかかりつけの獣医さんと連携を取りながら、必要な場合は

ワクチン接種をして行きましょう。

 

感染症やワクチンについて気になる、お悩みの方が

いらっしゃいましたら、いつでもねころんにご相談下さい。


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